☆令和6年度音声訳研修会(新潟県音声訳の会主催)が開催されました☆
昨年度に引き続き、県の認定指導員にお出でいただき音声訳研修会が開催されました。
主に次の点についてご指導を受けました。限られた時間でしたが充実した研修となりました。
・写真、図、グラフなどの処理について
・大や等など読み方が複数ある漢字の読みについて
・正しく情報が伝わる読みについて
【受講者の感想から】
〇写真や図の処理の経験が少ないので大変参考になった。
〇実際に写真や図の説明に取り組んでみて、聞き手に伝えることの難しさを痛感した。
〇大や等の読み方について、とても分かり易い資料をいただけてありがたかった。
今回は「同音異義語、同音異字語を多く含む文章の読み」についての研修でした。
日本語は、同音で意味や漢字が異なる単語が多く、それらをどう処理(説明)するかは
音訳者が常に悩んでいるところです。
研修では一人一人が工夫しながら例文の読みに取り組みました。
<♪ここがポイント♪>
・まず同音異義語などを処理(説明)する必要の有無を考える
・処理については、漢字そのものを含む熟語や音訓で説明する方法や、言葉の意味で説明する方法などがある
・どの方法で説明するかは音訳者によるが、大切なのは聞いている人が分かり易いことである
今回は「取扱説明書などの読み」についての研修でした。
文字とイラストからなる電気ケトルの取扱説明書を素材としました。
聞いた人が実際に製品を使えるかどうかという点に注意を払い、伝え方を考えました。何人かで実際に読み合わせたのち、相互に意見、感想を述べました。ケトルの形状(取っ手の位置、ふたの構造など)をどう伝えるかが、特に問題となりました。
<♪ここがポイント♪>
・取扱説明書の最初にある〈各部の名称〉の段で、全体の形状を丁寧に音訳しておくと、聞き手のその後の理解がスムーズになる
・取扱説明書に触れられていない情報や音訳者の個人的な知識は加えない
今回は「読みの基本(ピッチなど)」についての研修でした。
まず講師の音訳に対する考えをお聞きしました。後に文例や会話文を各人で読み合わせ、個別に具体的な例を挙げながらより良い読みについて指導がありました。
<♪ここがポイント♪>
・利用者に目の代わりに耳で聞いて貰うために、どう読むかよりどう聞こえるかが大切
・音訳者にはそれぞれ読み(声の質や速さなど)に個性があり、その個性を大事にして読むことで自然に聞こえる聞き取りやすい録音図書になる
・文頭は必ずピッチを上げて読む。文末は下がるので、音の幅が広がることで全体にメリハリがつく
・会話文は会話らしく読む。普通の話し言葉調であまり感情的な表現は避ける
等々
今回は「数詞の読み方など」についての研修でした。
数字のみ、或いは数字の後に月、年、ページなどの単位が付いた数詞の読み方、アクセントなどを確認しました。
また、これらの読みでは複数の読み方がある場合や許容される読み方もあり、どの読み方を選ぶかなどについて意見が交わされました。
<♪ここがポイント♪>
・複数の読み方がある場合は、全編を通して統一した読みとする
・大切なのは、自分が読みやすく聞き手にも自然に聞こえるような読み
・本文の内容によっては、基本のアクセントと異なる読みが適している場合もある
(例:1,2,3 基本は イチ\, 二\, サン ̄ 、号令等1,2,3と続く場合は イ\チ 二\ー サ\ン)